労働基準監督署がやってくる!
『会社を守る是正勧告・調査のツボ』
伝授します
豊富な調査立ち会い経験でアドバイス致します。

会社を守る社会保険労務士の北見昌朗です。
労働基準監督署の圧倒的な調査立ち合い実績から学んだ知恵を解説します。大事なのは、労働基準法を学んだ上での事前の備えです。
日頃から、労働基準監督署の是正勧告を受けないように、対策を講じていくのが一番です。しかし、労働基準監督署の調査への対策が万全でなかったとしても、被害を最小限に抑えるための対応法はあります。
会社のために、精一杯お手伝いさせていただきます。

このグラフは「首都圏 管理職 賃金総額」です。横軸は年齢で、縦軸は金額(ネット上では非表示)。
企業規模別に色表示しています。30代ではまだ低い人が多くいます。
労働基準監督署が是正勧告する「名ばかり管理職」問題の原因はココにあります。
「是正勧告書」とは何か
監督官は調査を行なった結果、労働基準法違反の事実を発見した場合は、それを是正するように指導(勧告)する権限があります。その指導内容を書面で表わしたものが「是正勧告書」というものです。
是正勧告書は、あくまで行政指導であるとされています。是正勧告に基づく改善は、あくまで任意の協力によって実現するもので、是正勧告書に法的強制力があるものではありません。
つまり是正勧告書はサッカーで言えば、イエローカード(警告書)です。ですから、中小企業の場合、たとえサービス残業の事実があっても賃金の時効2年分をさかのぼって支払いを求められることは少ないのです(もちろん、2年分をさかのぼることもあるのでご注意を)。監督官はおおむね3~6ヶ月間の遡及支払いという是正勧告をして、将来に向けての改善をうながすのが一般的です。
しかし、是正勧告を受けたということは、法違反の事実があったことの証拠ですから、その是正勧告に対して非協力・不誠実な対応、無視、虚偽の報告などをすると、大変な結果をもたらすことになります。監督官は法違反があった場合、書類送検し、検察庁や裁判所の判断を待つことができる司法警察官の職務権限があることを忘れてはいけません。
経営者は是正勧告書が指摘する違反行為を真摯に受け止めて、次のアクションを起こすことです。是正勧告書を受け取ったら、その改善について「是正報告書」を提出することになります。
「是正勧告を受けるのだろうか?」
労働基準監督署に関するこんなケースがあったら、是非ご相談下さい。
是正勧告? 労働基準監督署が来社へ さあどうする???
事例①突然、手帳を持った労働基準監督署の人がやってきた。タイムカードを出せと言う。パソコンの操作記録を見せろと言う。労働基準法の違反だと言う。是正勧告を受けるのだろうか?
事例②労働基準監督署がタイムカードをチェックし、サービス残業があるので、過去に遡って払えと言う。労働基準法の違反だと言う。是正勧告を受けるのだろうか? タイムカードの記録といわれても、単に社内に残っていた場合もあるわけだし、なぜ時間外手当を払えと是正勧告を受けなければならないのか?
事例③労働基準監督署が会社の組織図をチェックし、管理監督者に該当しないから、時間外手当を過去に遡って払えと言う。労働基準法の違反だと言う。是正勧告を受けるのだろうか? 労働基準監督署から「名ばかり管理職」だと言われても、会社としては管理職手当を払ってきたわけだし、なぜ時間外手当を払えと是正勧告を受けなければならないのか?
事例④労働基準監督署から就業規則の届け出を求められた。労働基準法の違反だと言う。是正勧告を受けるのだろうか? 就業規則が必要なことはわかっているが、古いものしかない。急に労働基準監督署に提出せよと勧告されても困るが、どうしようか?
事例⑤労働基準監督署が「36時間外協定を未提出のまま長時間残業をさせたのは労働基準法の違反だ。労働者が過労で倒れたのは会社のせいであり、労災だ」と言ってきた。是正勧告を受けるのだろうか? 過重労働で従業員が倒れると、会社はどんな責任を労働基準監督署から追及されるのか?
労働基準監督署はココを見る!是正勧告を受けやすい違反ポイント
労働基準監督署は、労働基準法などの法律が守られているかどうか、定期的に調査しています。このサイトでは、労働基準監督署の調査のポイントと、是正勧告を受けないようにするには、どうしたら良いのかまとめました。
以下が労働基準監督署の調査事項です。特にサービス残業の撲滅に向けた是正勧告に力が入っています。
36協定があるか?
36協定(時間外、休日労働協定)の届出を労働基準監督署にせずに残業させていると労働基準法違反となり、是正勧告で指摘されます。
残業単価の計算が適正か?
残業単価の計算から除外できる手当は、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、賞与だけです。労働基準法により、これ以外の手当は除外できません。労働基準監督署は電卓を叩いてチェックし、違反を見つけしだい是正勧告を出してくるでしょう。(サービス残業の撲滅)
残業時間と残業手当の金額が合っているか?
労働基準監督署は、タイムカードの勤務時間と残業手当の計算にズレがないかチェックし、違反があれば是正勧告を出します。(サービス残業の撲滅)
残業手当に上限を設けていないか?
実際に上限額(上限時間)以上の残業をさせていないのであれば問題ありません。でも、上限時間を超えて残業をさせているのに、上限額以上を支払わないのは労働基準法違反になり、是正勧告の対象となります。この定額の時間外手当は、労働基準監督署がマークしています。(サービス残業の撲滅)
管理監督者の取扱いは間違いないか?
労働基準法で認められている管理監督者とは、「労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者」とされています。労働基準監督署は会社の組織図までチェックします。違法性ありと判定された場合には、是正勧告が出されます。(サービス残業の撲滅)
就業規則があるか?
パートタイマー等も含めて従業員が10人以上の場合、労働基準法により就業規則を作成することが義務付けられています。もちろん労働基準監督署への届出が必要です。就業規則が未整備だったり届出を怠っている場合は、是正勧告の対象です。是正勧告を受ける前に、就業規則を整備しておきましょう。
就業規則が変更されているか?
労働基準監督署は、就業規則が法改正に対応できているか調べます。法改正があったときは、それに合わせて就業規則を変更しないといけません。変更した場合も届出が必要です。違反が認められた場合は、是正勧告が出され、改善を求められます。
定期健康診断を受けているか?
会社には、社員への定期的な健康診断が義務付けられています。健康診断を実施していない場合にも、是正勧告が行われます。
最低賃金法を守っているか?
労働基準監督署は、最も賃金の低い者を選び出して、最低賃金法の遵守をチェックします。そこで違反の事実が発覚した際には、是正勧告が行われます。
大事なのは是正勧告を受けないための事前の備え
労働基準監督署の調査では、もちろん、労働基準法に対する違反がないかを調べられます。ちなみに、労働基準監督署の過去の調査では約8割の会社で労働基準法の違反が指摘され、労働基準監督署から是正勧告が出されています。
最も多い違反は、「労働時間」「安全基準」「割増賃金」の順となりますが、いずれにしても労働基準監督署が調査に入って、是正勧告を受けてからでは手遅れなのです。
日頃から、これら是正勧告を受けないように、労働基準法を学び、労働基準法の対策を講じていくのが一番です。
しかし、労働基準監督署の調査(臨検)への対策が万全でなかったとしても、是正勧告の被害を最小限に抑えるための対応法はあります。
労働基準監督署に関する圧倒的な調査立ち合い実績から学んだ知恵を解説します。
労働基準監督署とは
労働基準監督署は、労働基準法をはじめ労働安全衛生法、労災保険法等の法律に基づき、厚生労働省の各都道府県労働局の管内に複数設置される出先機関です。都道府県労働局は労働基準局の指揮監督を主に受けつつ管内の労働基準監督署を指揮監督します。
就業条件・労働環境・賃金など、労働者と事業者間のトラブルについては、労働基準監督署で話し合われることが多く、労働基準監督署が事業所への立ち入り調査(臨検)を行なうこともあります。
臨検の結果、違反が認められた場合は是正勧告書が交付され、指定期日までに是正するよう勧告されます。
労働基準監督署の事業方針
労働基準監督署は今年度、労働基準法の遵守のために、次のような重点目標を立てています。会社としても、この労働基準監督署の取り組みに関心を持ち、是正勧告が出されないよう注意を払うことが望ましいです。
《一般労働条件関係 労働基準監督署が最近力を入れている仕事》
①厳しい雇用情勢等に対応した法定労働条件の履行確保(労働基準監督署に行く労働者が不況で急増しています)
②申告・相談・情報に対する迅速・的確な対応(労働基準監督署へのチクリ増えています)
③長時間労働の抑制・過重労働による健康障害の防止やサービス残業の撲滅(労働基準監督署は長時間残業に目を光らせています)
《具体的対策 一般労働条件関係 労働基準監督署が最近力を入れている仕事》
①集団指導等あらゆる機会を通じて労働契約法、改正「労働基準法」等の基本的労働条件の枠組み整備に必要な知識の周知・啓発に努めます。(労働基準監督署が目を光らせています)
②相談は相手の身になり懇切丁寧に対応し、プライバシーの保護に配慮します。サービス残業の申告は優先的業務と位置づけ遅滞なく着手し、処理経過を適宜説明し適切な手法を講じて解決を図ります。労働基準法の違反があれば厳正に対処します。(労働基準監督署が目を光らせています)
③長時間労働の情報、過労死発生事業場等には的確な指導を行います。(労働基準監督署が目を光らせています)
④未払賃金立替払制度を迅速・適正に処理します。